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質問者:五十川真二さん
月曜の基礎解剖学で亮司先生に分析して欲しい動作です。
右側股関節 付け根が痛くて 足関節の動きも悪く 小指は寝てます。
若い頃はヘルニアと診断され今は腰よりも股関節の痛みが強くたまに両側いたくなるみたいです。
歩行動画 短いですが お願い致します🤲
回答:小野 瑞季さん
リクエストくださり、ありがとうございます☺
亮司先生へ共有させていただきます!
明日のご参加も、ぜひお待ちしております✨
五十川真二さん
7月27日の オンライン補講での動作分析ありがとうございました。
情報不足で申し訳なかったですがみなさんの動作分析の推察、素晴らしいと感じました。*追加情報として、若いころヘルニアで受診した際に臼蓋形成不全と診断されてた、
補講動画を撮って数日後に、腸閉塞で入院されたとのこと
亮司先生やみなさんのアドバイス、大変参考になりました。
自分なりにまとめてみました。
(*)【歩行動作分析/体芯力アプローチ】
54歳女性|臼蓋形成不全・反り腰・股関節痛・腸閉塞で入院歴あり
🔍【歩行・動作の特徴】
・観察内容詳細
股関節 内旋位、Ⅹ脚、外旋・内旋ともに制限あり
・重心位置
左荷重、右へ体重移動が苦手(バランス補償で左手を外に振る)
・姿勢
反り腰/骨盤・肩の高さに左右差あり/腰が後ろに残る
・歩行
恐る恐る踏み出す・抜重できない・内側重心/太もも前優位/オーバープロネーショ
ンあり
・認知・運動連携
恐怖感により「支持基底面からの離脱」=抜重にブレーキがかかる傾向
🧩【推察される問題点】
運動恐怖(Kinesiophobia):特に右脚への荷重や抜重動作
股関節の可動域制限と筋緊張(特に内外旋)
体幹連動の欠如:肩〜腰〜骨盤の協調性に乏しい
体芯軸の弱さ/認識低下
心理的リミッター(自覚のない恐怖感)
🛠【アプローチの流れ】
▶ Step 1:認知と可動の連携確認
体芯力チェック:
🟡菱形体操・スワイショウ 支持脚の安定、片脚立位・肩と腕の連動・腰の動き・骨盤の左右バランス
🟡仰臥位で骨盤体操:骨盤のニュートラル確認、動かす感覚を獲得
🟡仰向けでの呼吸手足連動(胸郭と腹部):リブフレア改善+横隔膜を収縮し手足を操作
▶ Step 2:回旋・重心操作の練習(動的な荷重転換)
🔵足またぎ運動:左右への重心移動/股関節への意識を高める
🔵伏臥位片足バッタ:股関節伸展
🔵膝腰挙げ:右は骨盤が動かず→腰・膝引きつけ、股関節主導の膝腰同側動作
🔵腰割り:股関節外旋
▶ Step 3:恐怖心へのアプローチ(心理的リミッター外し)
🔴**“できる”経験の積み重ね**
・壁沿いの片脚立位で“抜重”を体験
・三日月体操(側屈)で背骨〜股関節連動の心地よさを体感
・ハムストリングを使った「骨盤ごと運ぶ」歩行感覚を育てる
▶ Step 4:歩行再教育
推進脚の伸展動作を殿筋下部・ハムストリング主導で行う練習
🟢弓歩 腰が後ろに残らないように→「太もも→骨盤→胸郭」連動の流れで前方移動
🟢お尻歩き**「腕の振り」→「肩」→「体幹回旋」→「骨盤」→「脚」**へと運動
連鎖させる
💡【亮司先生ワンポイント解説:なぜ“足が前に出ない”のか?】
運動神経が悪いと言われる人ほど、
実は**「重心が外れること」=倒れることに対する無意識の恐怖感**がある。
抜重が苦手=支持脚に100%預けられない=“移動”への拒否反応。
🔑【リミッター解除の鍵】
ポイント
内容
1. 成功体験
「できた!」という瞬間を積む(失敗を最小限に)
2. 体幹→末端の連動性
指先からの振り・肩→骨盤の連動を感じる
3. 呼吸と循環の改善
リブフレア/むくみ・内臓圧の正常化/胸椎の可動性UP
4. レッドフラッグ確認
膀胱・直腸障害 勝手に尿・便が出る
神経障害(麻痺感覚障害)つま先が上がらない
左肩のみの痛み=心臓疾患の可能性→医師との連携を
🧠【補足メモ】
ヘルニアや仙腸関節由来の痛みも考慮。
→ 股関節自体に痛覚が乏しいため、関連部位の感覚異常が痛みとして出ることが多い
腰割り姿勢が浅くても可能=可能性あり:股関節を動かす感覚は残っている
📹動画撮影で確認する視点
・支持脚での荷重と抜重のバランス(体幹との連携)
・歩行時の体の“どこが”先に動いているか?
・骨盤の回旋方向・左右差
・肩の振り/腕の振りの“意識の有無”
○○さん
