質問者:大角地さん
先日指導している女子キックボクサー菊地選手の試合があり相手は格上で初のオープンフィンガーグローブ。
3か月ほどトレーニング指導をしました。
ガッツと力はあるのですがなかなか勝てず、彼女に改善点がありましたら指摘していただけますか?
対象者
女子キックボクシング選手
経歴
極真空手経験者
①スワイショウは力を抜く事に意識はさせないで、あまり考えずにやらせた方が良いでしょうか?
②高木さんから指摘して頂いた、体幹、腹などのコントロール、 バランスボールなどを使って不安定なサーフェイスには反応するトレーニングなどは有効でしょうか?
③アスリートには、オーソドックスな筋トレはありですか?
④オリンピックリフティングのパワースナッチくらいは今後やらせても良いかなと思いますが、いかがでしょうか?
選手の強みを更に強くするトレーニングと、弱点を克服する為のトレーニングのどちらを優先させますか?
素晴らしい選手ですね!
気持ちが強くて、きっと真面目なんだろうなと思える愚直なスタイルでした。
その真っ直ぐさが今回は裏目に出たかな、と。
頭の位置があまり変わらず、接近戦になると足が横並びになり押し込むようなパンチ、これは極真の動きの癖でしょうか。
これが抜けないと、また今回のような負け方をしちゃうかもしれません。
フルコン空手はボディを打ち合うため常に腹に力が入っているような状態で、上体を柔らかく使うというスタイルになりにくいです。
また後ろに下がると印象が悪いので常にインファイトしているような形になり、だから菊地選手も接近すると足横並びで体を前に傾けながら打つ癖がついてるのかなと。
そして前に出るのは素晴らしいですが、出入りがないので技が短調になりがちです。
①脱力して頭の位置を変える練習
胸椎を中心とした可動域の向上。
スワイショウで特に回旋動作で脱力と母指球圧を感じられるといいかもです。
②前後の出入り
これもスワイショウで落下からの切り返しの感覚を母指球で感じてから、ファイティングポーズになってステップに繋げていくと分かりやすいかと
後は焦ったいかもしれませんが、極真スタイルからの脱皮ができるかどうか。
うまく説明できませんが、高木からはこんな感じです🙇♂️
アドバイスありがとうございます。
寡黙でど真面目なんです。
技が単調なところと、力みは気になっているところでした。
足の横並びはわかりませんでした。格闘技はまだまだ知識が浅いので助かります。
また、よろしくお願いします。
私自身もまだ競技者としての面もあるので、そういった面から思うことは、連携を密に取らないとまずいなと思っています。
・選手の思考や動きの癖
・格闘スキルトレーニング
・土台となる体芯力やもしかしたらいわゆるウェイトトレーニングやファンクショナルトレーニングのようなもの
・これらの統合
・試合での戦術
・ゴール(次の対戦相手を攻略する為や自分の新たな動きを作るなど)を決め、役割分担して、逆算して練習する
大角地さんの問いが私自身、競技者・トレーナー両方に関わることなのでとても勉強になります。
真面目さと根性がある性格がわかるファイトスタイルですね。
技術的な部分は高木さんとほぼ同様の意見なのですが、僕個人の考えとしてはこの試合の感じだと相手のリーチの方が長くて、踏み込めず先に撃たれているので、先に撃つために遠い距離からの踏み込みの速度を上げる必要があるのかなと。(この部分は相手次第ですが)
技術的な部分だと攻撃のきっかけを掴む為に左ジャブ撃ちたいなぁーと。
パンチが比較的外から撃つ感じになるので真っ直ぐを撃てる様にするためのトレーニングがいるかもしれないですね。
僕なら通常の筋トレも上手く織り交ぜながら、力を抜くトレーニングを中心に組み立てていくかなぁと思います。
これは憶測なのですが垂直方向の力は強そうなので、前方方向や回転方向の出力を作っていくのが良いかもしれません。
トレーニング動画もぜひお願い致します🤲
強みを活かす、弱点克服することの優先度としては勝敗に直接関連のある弱点は優先的に克服すべきだとは思います。
これから上を目指す選手の場合は強味を活かす方向性で良いのかなぁと思います。
ある程度上のレベルに達した時、弱点を狙われることが出てくるので、その時に克服することを優先的に取り組んでいく、という考え方を持っています。
