痛みを無くす(抑制する)ことにデメリットはあるのか?(2024/10/23)

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質問者:永野 眞治さん

痛みに関する質問をさせて頂きます。

以前の質問及び前回の講座で脳幹の働きの一つに痛みをコントロールする「下降性疼痛抑制系」というものがあり、それがどのように発動するかご説明頂きましたが、

そもそも緊急性を要する激しい痛み以外の慢性的な痛みには、その部位を保護する(痛みのある箇所には、それ以上の余計な負荷を掛けない)という意味において必要なものだという認識がありました。

慢性的な痛みは、筋肉や関節などの使い方に異常(悪いクセ)があるために起こるものという捉え方をしていました。

それらの痛みを脳幹の疼痛制御の働きで痛みの感覚を抑制している(軽減している)とすれば、筋肉や関節などの使い方は今まで通りに行なうことになり、

長期的に見れば、筋肉や関節などに負担を掛け続けることになってしまうのでは?(悪いクセそのものは直せないのでは?)という疑問が残りました。

脳幹へのアプローチによって、瞬時に違和感や痛みが消せることには、大変魅力を感じますが、

本来、必要で起こっている(体の使い方が間違っていることによって起こる)と思われる痛みを無くす(抑制する)ことにデメリットはないのでしょうか?

回答:鈴木亮司
まさに!です!

脳幹で可能性疼痛抑制が出来たとしても
根本の解決はされていません。

痛みを感じなくなっただけで動きは直っていませんので、動きが変わっていなければ、また同じように痛みが出てくるはずです。

この次の段階は「正しい動きを学習させる」という流れが必要です。

しかし
ここでもう一つの問題が起きることがあります。

「正しい動きをしようとしても
身体が正しいとされる動きができない」

と言うことです。

この事象が起きた際には
その出来ない動きの神経を促通する(神経ストレッチ、スラッキングなど)作業が必要となります。

神経が正常に代謝して理想の動きができる段階になってから動きの学習をさせる。


例)
→スクワットをしようとしても膝が内側を向いてしまい、膝の内側に痛みが出る
→痛みが出ないようにインプットを変える
→膝の痛みがとれる
→正しいスクワットの動きを学習させるためにスクワットを行う
→スクワットの時に膝が内側に向いてしまって正しい動きが出来ない
→膝が内側を向いてしまう要因を探す
→膝が内側を向いてしまう要因となっている神経の代謝を促通させる
→膝が真っ直ぐ前を向いてしゃがめるようになった
→正しい動きの学習スタート


このような流れのイメージです!
永野 眞治さん
亮司先生、ブラボーなご回答ありがとうございます✨
メッチャ分かりやすいです❗️
パーソナルで俄然成果が出しやすくなる理由が腑に落ちました🤗
鈴木亮司
体芯力のロードマップを次回詳細に説明を入れたいと思います。
宜しくお願い致します🤲
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