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質問者:猿山直明さん
日本人選手に対して、アフリカ系の選手の方が陸上競技等で高いパフォーマンスを出せるのはどういった肉体構造的や肉体の使い方の差が日本人とあるのでしょうか。
回答:鈴木亮司
アフリカ系の選手の方が陸上競技などで高いパフォーマンスを出せるのは肉体的構造や肉体の使い方の差が日本人とあるのか…
ここは単に肉体だけではなく環境であったり、選手の育成方法だったり、競技者の母数の問題であったり要素が多分に含まれているので「肉体が違うから」という話で終わらないと思うんですよね。
「瞬発系の筋繊維の割合が違うからジャンプ力が違う」ということを言われていたのですが、日本人でも周りにジャンプ力が優れている環境で育つとジャンプ力があるようになる、という話を聞いたことがあります(論文やデータの話は知りませんが)
速筋繊維が多い方が走るのが速いということならば2003年に陸上競技男子200mで銅メダルを取った末続選手の筋繊維のデータをとったら恐らく大会出場選手の短距離選手の中でも下の方から数えた方が早いと思います。
(近年は速筋繊維とか遅筋繊維という話にはならなくなりましたが)
2007年の時点では腱の硬さが走行速度に関係している、という話にもなってました。(最近はこの話がどうなってるかわかりませんが)
https://youtu.be/Veh_6G5YkW8?si=O3i6Lev8bVdD8W7rプレビュー
大腰筋横断面積が太い方が走るのが速く、黒人は生まれつき(生まれつきの位置がどこまでを生まれつきと呼ぶのか不明ですが)大腰筋横断面積が同年代の白人に比べて3倍の横断面積がある、なんて話もあります。
これは単に膝下が長いことで体幹にかかる負荷が高くて発達せざるを得なかったなんていう話もあります。
話の着地点がわからなくなりましたが、こういう話って新しい論点が出るたびにコロコロ変わるものなので肉体的要素やそれに関わる環境などもあるので、なかなか結論的な話をするのは難しいのではないかなと。
猿山直明さん
そもそも、結論的な話をするのは難しい話なのですね。
かしこまりました。
ご返信くださりありがとうございます。
鈴木亮司さん
恐らくスポーツ科学の全てに同じことが言えます。
というよりこの世の全てに言えます。
黒人の優れたスイマーがいないのは黒人は水の中の動きに向かない骨格なのでは?というよりも色々な事情でプール自体に入る人が少ないのではないのか?とか
日本人は水泳に適した骨格…というより単に海に囲まれてるからとか
日本人は野球に向いてる…というより
野球人口が増えるように世の中が動いたに過ぎなかったりとか
骨格とか筋肉の質とかで済まされない様々な事情が絡み合ってるのがあるわけです
