70代男性肺がん、手術せず、抗がん剤治療で2年ほど患い、脳転移が最近発覚。余命宣告をうけました(2025/8/28)

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質問者:池戸つゆこさん

★8期の池戸つゆこです
ちょっと長文失礼します。

友人からなんとかならないかとの問い合わせが来ました。

70代男性
肺がん、手術せず、抗がん剤治療で2年ほど患い、脳転移が最近発覚。
余命宣告をうけた。
味覚障害、味がわからないから余計食欲もなくなり、少しずつ体重減少中。
最近すこしふらつきが出る。
家族の勧め、民間療法的なものも全否定。

新しい抗がん剤治療も効かず、免疫が落ちてきていて、西洋医学ではなす術がなくなり、ようやく食事療法や、いわゆる薬に頼らずに何かすこしでも味覚を取り戻すことができないかと、視野を広げられたそうです。

しっかりとよく咀嚼すること。
美味しく食べること
感謝をすること

生きる基本的なことをミラクルグリップの中村先生にお聞きしたので、それ以外、体芯力ではどういうアプローチがあるかを考えています。

頑固で家族の意見を聞きにくいところから、思考が固まってしまってる。この先の不安もあると思うので、呼吸がきちんとできていないのではないかと推測しています。

そもそも肺がんがあり、深い呼吸は難しそうに思いますが、浅い呼吸による体の酸化を深い呼吸により改善していけたら、がん細胞の増殖抑制につながるかも!?と期待をしてみたり…

完全になくなることは難しいしいかも知れないけれど、共存できればいいのかなと思っています。

そこで、味覚障害は、おそらく脳に転移した頃から始まっているのですが、脳が蝕まれていても神経スラッキングなどで、改善する可能性はあるのでしょうか??

味覚障害についての要因はいくつかあるようですが、たとえば脳にできた腫瘍の場所によって起こったとすれば、味覚はもう戻らないのか、体芯力体操をやってみる価値はあるのか…

味覚は戻らないかも知れないけど、味がない人に咀嚼をきちんと促すやり方があるなどのアドバイス、これまでの経験などお聞かせいただけませんでしょうか?

ふとした時にふらつきを感じられているそうなで、無理のない範囲でスワイショウと、呼吸法はお伝えしようと思っています。

舌を動かし 舌、顔面、舌咽、迷走神経を活性化して、脳に刺激を与えることもやってみようと思います。

味覚障害に関して、体芯力では舌以外にアプローチがあるような気がしているのですが、そこまで思い至らず、悩み中です。

めちゃくちゃ急ですが明日午後にお会いすることになっているので、何かヒントになることがあればアドバイスいただきたいです。

よろしくお願いいたします🙇‍♀️

回答:田代 慎一郎さん
大変な状況と向き合いお辛いですね。
体芯力の仲間として、ガンの寛解などには全くお役に立てませんが、対人支援の視点のみでお伝えします。

まず、相手を責めない、変えようとしないという視点で、できることをして少しでも相手の辛さを和らげることができれば、支援する池戸さんやご家族の心が楽になるのでは、と考えています。

サポートして、拒否されたり恨み言を言われたりして支援者が傷つかないことも大切ですよね。

その上で、文面を拝見すると、「〇〇をしてね」という指導はとても伝わりにくいと感じます。

よって、自動運動のアプローチは捨て、多動、他者からの支援介入の皮膚感覚刺激アプローチ。

要は、体芯力として意味のあるスキンシップを行うことを提案します。

脳回復のために最も情報密度の高い手に触れる。
味覚回復のために顎下や首、こめかみを触り舌の管轄に関わる複数の神経を刺激する。

治そう、という考えではなく取り戻す手伝いを共に進む治療連合者としての立場、もっと言えば悔いなく関わり続ける終末医療の視点です。

私は妻の最期を看取れませんでしたので、ご家族が寄り添いながら共に過ごす時間が増えることを願い提案します。
池戸つゆこさん
早速のアドバイスありがとうございます★
お辛い思いをされたのですね😭終末期医療の視点とてもわかりやすく、本当の意味で寄り添うことの大切さが伝わりました。


田代 慎一郎
2025年8月28日 07:40
よって、自動運動のアプローチは捨て、多動、他者からの支援介入の皮膚感覚刺激アプローチ。

なるほど、他者介入が良さそうですね。
頑固なお父さんに家族がすこし離れ気味ということも伺っているので、家族の支えが心の安定にも作用することもお話しします。

田代 慎一郎
2025年8月28日 07:40
脳回復のために最も情報密度の高い手に触れる。
味覚回復のために顎下や首、こめかみを触り舌の管轄に関わる複数の神経を刺激する。

田代 慎一郎
2025年8月28日 07:40
治そう、という考えではなく取り戻す手伝いを共に進む治療連合者としての立場、もっと言えば悔いなく関わり続ける終末医療の視点です。

すこしでも機能を取り戻すお手伝いをしていきたいと思います。

相手を責めない、変えようとしない…家族が一番難しそうな局面かも知れないですが、とても大切なことをお伝えいただいて、ありがとうございました。
お言葉をいただき、明日お会いする時にすこし緊張していたのですが、私が落ち着けました★
永野 真治さん
おはようございます。

いろんな意見(視点)があった方がイイということですので・・・
 
池戸さんが善意で行動されようとしているのは明らかですが、このケースは「ゴッドハンド」の領域だと思います。
 
ご友人からの「何とかならないのか?」との頼みは、「何とかして欲しい!」と同義語だと思います。

池戸さんがこの患者さんに関わると判断された以上、お相手の方はかなり期待されているということです。
 
そして、現在の病状から判断して池戸さんと接している間にも容態が急変するリスクがないとは言い切れません。
 
行かれるなら【体芯力】以前の問題として、そのような覚悟を持って臨んでいただく方がいいのではないかと思います。
 
P.S.
池戸さんの勇気ある決断が功を奏することを願っています🙏
池戸つゆこさん
自宅で普通に生活はされていて、歩いたりもまだできる状況だそうです。
食べることが大好きだったのに、味がしないということで、原因がわかってはいるけど、なんとかしたいなというところのようです。

20年以上姉弟関係のような、可愛い弟の、家族みんなを知っているけど家族じゃない私からなら、お父さんが聞く耳持ってくれるかな?と思った気持ちを大切にしたいなと思ったんです。

ここ毎月悲しい別れを伺ったり経験して、結局家族は何をしても後悔する事はあるんだけど、こうしたら良かったかも、って思いながら行動しなかったことが一番心残りだということを言われるので、

私の行動で友人のお父さんの気持ちになんらかの変化があるかも知れないなと思い、お会いしてきます✨

容体急変、本当ですね。そこまで及ばずでした。
負担にならないように、十分に気をつけて行ってきます。

ありがとうございました😊
鈴木亮司さん
提案というより僕自身の経験に
ついての話なので恐縮ですが…

僕自身も末期の方を見る機会が
何度もあります。
何もできない無力感とか
そういったことを感じます

なにか力になれることがあればと
思い、色々してみても
理解されなかったり
受け入れてもらえなかったり

仮に受け入れてもらったとしても
これでよかったのか
余計なお世話だったのか
単なる自己満足だったのか

正解なんてわかるわけもないのですが
自問自答してしまいます

身近な人であればあるほど
心の持ち方が難しいですよね

こういうことを経験して
やはり本当のことを話し合うことは
とても大事なことなんだと
感じました

ご本人や周りの方が納得できる形を
心情的な部分も含めて話し合って
いくことなのかなと思います


何のアドバイスにもなりませんが
少しでもつゆこさんの心身の
負担が軽くなればと思いまして
投稿させていただきました。
池戸つゆこさん
亮司先生ご自身の経験からのお言葉とても響きます。


鈴木亮司
2025年8月29日 10:44
こういうことを経験して
やはり本当のことを話し合うことは
とても大事なことなんだと
感じました

ご本人や周りの方が納得できる形を
心情的な部分も含めて話し合って
いくことなのかなと思います
いろんな経験をされて、その方に向き合われて寄り添ってこられているのが伝わります。

自分がどうにか…そう思い上がる事は逆に自分を苦しめてしまうことになり得ますね。

今自分にできること、すこしでも何かできることがありそうなら、考え方の一つとして、伝えられたらいいなと思います。

自己満足にならないように、ただ、寄り添って、家族が納得して最期の時間を過ごせるようなヒントを見つけられたらいいかなと思いました★

ありがとうございます😊気持ちがとても楽になりました♪

皆様のいろんな視点からのアドバイスが身に沁みます。ほんまにありがとうございます😭
京都まであと少し!🚗
池戸つゆこさん
ご報告★(少し長いですがお付き合いを)

今回いろんなアドバイスをいただき、背筋を正しながら友人のお父さんに会いにいきました。

今、困っていることは、4回目の抗がん剤治療をした時から味がしないということ。味覚が戻ることを一番欲しているということでしたが、数日前から食べな元気になれへんなと思われて、食べるようになっているようです。

脳へのがんの転移が、味覚障害を起こしているのかを先生に聞いたら、全く関係ありません。そんな事はありません、と言われたようです。。。脳は関係なく抗がん剤の副作用として出ているだけですとの事。。。断言出来るんですね。(😐)
という事は、味覚が戻るかも知れない可能性はゼロではないのかな?わからないけど。。。

呼吸の意識をすると肋骨が動いてそれをめっちゃ褒めたら、体芯力体操に意欲的になり、スワイショウ毎日やる!ってなられました。

とにかくいろんな刺激を与えて、体の変化があれば楽しい!と思ってもらえるように疲れない程度に抜重、支持基底面の話をし、ふらつき予防を込めて体重の移動を足裏に感じながらみんなでゆらゆら揺れていました。

できないことにフォーカスするよりも、出来ることを楽しんで、出来ることを増やしていけたらいいね!いう話になり、今後の生活に少しだけハリが出たようでした。

顔が前に出ていることで、味覚に関わる神経の滑走も悪くなっているのかも知れないし、僧帽筋などもはってしまって、首が動きにくい感じだったので、寝転んで顎を引いて後頭部を後ろに持っていく事と、腰が反ってしまうので、骨盤を前後に動かすワークもしました。

身体全体、狙って動かすって大事やなって言ってもらえました。そして、難しいな…😹

前情報では、数値が悪いのでかなり末期の感じだったのですが、週に3回仕事にもまだ行かれていて、ゴルフにも誘われて今度予定を入れたとおっしゃっていたので、人生を楽しんで余生を生きていきたいと生きることに意欲的だと伝わりました。

今回お父さんの声が揺れて少し気力がなかったように思ったのですが、私が帰る頃には少しだけハリのある声になられて、またね!と言ってくださったのが印象的でした。終始みんなで笑い合えて、楽しい時間になれたのも良かったのかなと思います。

帰り際に、お母さんが、つゆちゃんが来てくれて、実は私がめちゃくちゃ元気になれたわ、ほんまにありがとうって言ってくれたんです。
毎日16時ごろに疲れてご飯も作れないくらいになるのだけど、今日は全然しんどくないねん!

家庭の事情がいろいろあって、心配事の多いお母さんの不安も、少しでも軽くなれたようで、私もホッとしました。

これからが大変になると思いますが、とりあえず、お医者様からもうなす術なしと言われて出口がわからないところから、少しでも未来に希望を持ちたいという意欲がでたことが、お会いして良かったなと思えました。

家族の気持ちに寄り添うことを一番大切にして接することができたのは、皆さまのご経験からのアドバイスのおかげでした!

ほんまに温かい場所を提供してくださってありがとうございます♪
田代 慎一郎さん
ご心配しておりました。

支援者として、望みうる最高位の支援、「希望を実感させる」ではないでしょうか?

拝見して、丁寧な見立てと声かけが目に浮かぶようです。

味覚について、可能性を一つだけ

脳が過去の記憶で痛みを作り出す作用を逆に活用します。

色などの視覚や、香りの嗅覚、歯ごたえ(固い、ではなくモチモチなど)の触感も併用し、昔の思い出にある味覚を刺激することが考えられます。

これは老いた調香師が故郷の花の香りを手がかりに復帰したエピソードを思い起こしての仮説ですが。

その際、味を思い浮かべて味が感じられないと悲しくなるので、
トコロテンとか、そばとか、味覚ではない美味しさを感じるものなどは、食べる楽しさを取り戻すきっかけになれば、と。

それを、ご家族で思い出話で探しながら、一緒に食べる時間を作るとか、話題の提示になるかも、と考えました。

祖母の見舞いに、食べれるもので、思い出に関わるトロトロのわらびもちを持っていったことを思い出して、書き込んでみます。

ともあれ、池戸さんの誠意が届いたことを嬉しく思います。お疲れ様でした
池戸つゆこさん
そういえば!
食べ物の味とか香りとか、思い出そうとしたらなんとなく覚えてますかと聞いたら、梅干しだけ、味がわかるとの事でした。
塩でつけた昔ながらの無添加の梅干しだけは美味しく食べられるそうです。


たまに、食べ物の香りがするような気がするけど、口に入れたらにおいもわからなくなるそうです。

なので、香りもほとんどわからなくなっていらっしゃいました。

4度目の抗がん剤で、味覚は、はじめ何を食べても甘く、次に酸っぱく、苦かったりで、食べることが嫌になってしまった経緯がありました。だから余計に味がしなくなってしまったのかも知れません。。。


田代 慎一郎
2025年8月29日 21:08
脳が過去の記憶で痛みを作り出す作用を逆に活用します。
なるほど。それに近い感じで私も感じていたのですが、言語化できずに、伝えられていなかったように思います。

今度、それを伝えてみようと思います。
いろんなアプローチが記憶を介して味覚、嗅覚に作用することもありそうですね!
体を動かしながらとか、会話しながらとか、実際に食べない時にでも思い出すように脳に刺激を与えてあげることもきっかけになるかも知れない。

もちもち、トロトロ、食感のもの良さそうですね!!味を思い浮かべて食べて味がしないのは寂しいですよね。食欲が出てきているので、いろんな食感のものを食べてもらうようにお伝えします✨
優しいお言葉ありがとうございました😊
鈴木亮司さん
おはようございます。

少しでも良い方向に向かわれていてよかったです。
また経過をお伝えください🤲
永野 真治さん
ご丁寧なご報告ありがとうございます😊
とても楽しく読ませてもらいましたよ!
 
なぜ、僕が楽しく読めたかというと、池戸さんがメッセージを(多分)楽しみながら書いてくれたからです。
 
人の気持ちは、自然に伝わるものだと思います❣️
 
今回、お医者さんから「もうなす術なし」と見放された方を快方に向かわせたことは、「素晴らしい結果」だと思います✨
 
ご本人とご家族にもいい影響を与えられたことは、僕も嬉しいです🤗
 
このような「素晴らしい結果」を出せたことは、【体芯力】の技のお陰だと思いますが、

【体芯力】の技をどのような気持ちで伝えられたのかという池戸さんの気持ちの方が影響力としては大きかったのではないかと思います。
 
僕は、人は同じことをするにしてもそれをどのような気持ちで行なうかで、結果は大きく変わると思っています。
 
勿論、その人の力量などで限界はありますが、限界に挑戦するって素晴らしいことだと思います。

「やるだけのことはやった!」と言える人は強いです👍
 
そしてもう一つ、

今回「素晴らしい結果」が出せたのは、その場に居合わせた方々が「今という時間」を共有出来た(未来の不安から解放された)ことではないかと思います。
 
そして、それぞれの方が今出来る事に集中できた結果だと思います✌🏻
 
お疲れ様でした🙇‍♂️
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