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質問者:五十川真二さん
ひとつ質問ですが、2回目のセッションでの 1:26:30くらいで自走式のトレーニング時の岡野選手の右の足首が着地時に外転してるのが気になりました。歩行やランニング時の着地時は、右足が前の時は股関節は外旋した状態なので爪先は真っすぐ着くのが効率良いと思うのですが・・・
(自分なりの考察)
・着地時は外転するのが正解で、左足が真っすぐ着地してるため足首の痛みを引き起こしているのか?
・その前の段階で左足のトレーニングのみで動きが良くなってて左足は真っすぐ着けてるのか?
・右足の足首に背屈制限があり着地時に外転してるのか?
・右側の下腿外旋してるのか?
・右側の股関節の外旋の動きが悪いのか?
・左側の股関節の内旋の動き何悪いのか?
(質問)
〇歩行時・ランニング時の着地時のつま先の向きは、進む方向に向くのが理想と思いますがどうなんでしょうか?
回答:鈴木亮司さん
動画ご覧いただき有難う御座います🤲
歩行時、ランニング時の着地時の股関節は外旋が理想とはされていますが、ランニングの速度のによって踵から迎えるのかつま先から迎えるのか、骨盤の水平回転なども加味すると一概につま先が外側を向いているのが良いとは言えないと思いますが、岡野選手は左股関節が外旋に制限があります。
それゆえにつま先がまっすぐ前を向いているものと考えられます。
今回の足首の腫れの原因と考えられるものは、いつも足首がハマる感じがしないので、調整してくれるトレーナーの人が何人かいる様なのですが、先日は久しぶりにやってもらった人だった様です。
カチッとハマった感覚があった様ですが、そのすぐ後に腫れて痛みが出たそうです。
体芯力を何回か経由しているのでマッピングの変化が起きて以前には問題なかったことが違和感として捉えられてしまったのかもしれません。
人の身体は不思議ですね。
以下のサイトは僕が外旋について知ることになった常足研究会というところのサイトです。(1期生の田代さんと僕は会員?です)
北京オリンピック1陸上競技女子100メートル決勝のゴールシーンです。
両選手共に股関節外旋で着地に向かってますね。
http://www.namiashi.net/article/13453820.html
五十川真二さん
ありがとうございます!
なるほど~。よくわかりました:)
股関節の外旋の重要性、、外旋位との違い。一部分の形だけ見てもわからないんですね。
体の使い方、意識の向け方、感覚の大切さ、更に理解が深まりました。
ひとのカラダの奥深さ、まだまだ勉強していきます!
ちなみに岡野選手も気になりますがトレッドミルでの速度は右と左の左右差があるってことですか?
田代 慎一郎さん
常歩(なみあし※四つ足動物の馬の歩行からの命名、膝腰肩同側の歩行)のことが出たので、少し補足します。 人間の足は、真後ろに振り上げることは苦手です。前にはがりますが後ろには上がりません。 股関節の最も出力の高い大殿筋の走行を見ても明らかですね。 空手の後ろ蹴りはかなり斜めに開きながら足を後ろに蹴り出します。 また、足首の構造はつま先にかなり突き出た横向きの「ト」の字です。 つま先は、前に倒れないためのパーツともいえます。 歩行には3つのロッカー機能、1かかとのカーブ回転、2足首の関節回転、3つま先のウィンドラス機構作動時のカーブ回転が伴い滑らかに歩く、と言われます。 逆に言えば、3回も回転させないと足首は前に進むことができないぐらい強力なブレーキです。 そのため、このつま先ブレーキがさらに巨大化する用具を使うスキーやスケートでは、つま先方向への足首回転を行わずに加速します。 つまり、土踏まず方向に足を倒すことで体を押し出します。 (ただし、土踏まずを潰すオーバープロネーションを起こすわけではありません。この説明はややこしいので別に。) 結論 人間の足は2本足で「止まる」ために設計されています。 前後のブレーキは、前はつま先後ろは踵が担当します。 つま先側は可動するので前に倒れるかどうかは選ぶことができます。※後ろは倒れるように設計されていません。 左右は2本足で立つことでブレーキをかけます。 片足になった瞬間、内側に倒れます。 つまり人間の足は構造的に内側前方に倒れるように設計されています。だから母指球は最後に体重を受け止められる強さを持ちます。逆に言えば、片足1本だと外に倒れないように、小指側の中足骨は支える機能が高い支持パーツになっています。 ※亮司先生はこのあたりの機能が活性化できるようにご指導されたのかな?と感じています。 そして、足の筋肉は股関節から外旋しながら伸展するように設計されています。 だから、足をハの字に開き斜めに移動する2軸の歩法は理に適っている、という理論です。 もちろん、股関節を曲げて膝を制御して足を両足を平行にすることで、骨盤の余分な回転を消して上体を保持するすり足系の歩法も価値はあります。こちらはかなり難しい操作になりますね。 https://youtu.be/aQalejGvaLM?si=JD7ERSN304M4Y1F_プレビュー 前方への最速移動が必要になる陸上百メートルスプリントですが、最初は肩幅程度以上には左右に蹴り出して、足跡が斜めに移動するのが見えますか? 加速が終わると合成ベクトルで前進成分が増えるためほぼ一直線の接地に変わって行きます。 前庭機能が向上すると、身体が揺れながら進んでも違和感がなくなるので、スワイショウをするようにユラユラと歩いてみるのはとても良い歩行トレーニングになります。 ただし、肩と目の水平を保つことがポイントです。すると、勝手に斜めから反対の斜めに切り替わる2軸の歩行になります。 逆に頭を左右に傾けると、無駄なブレーキが生まれ、身体に負担をかけます。
五十川真二さん
わかりやすい解説と動画ありがとうございます! 股関節の外旋の重要性、足首の構造を知ることめちゃくちゃ大事ですね! 以前、2足歩行のロボットが動力源無しで歩き続ける動画をみて、もし足首の向きが真っすぐでないとふらふらして倒れるんだろなと思い足首の着地は真っすぐでそのために股関節外旋と理解してましたが、ひとのカラダはそんなに単純ではないですね。 自分も足首と小指を骨折してて、股関節痛、腰痛になってましたが、足首だけでなく 母指球も小指側の中足骨も大事、前庭機能も、すべての機能の連携が大切なんですね:)
田代 慎一郎さん
>五十川さん 小趾中足骨の支持機能がわかるものを貼っておきますね。 股関節痛・腰痛の快癒をねがっております。 ロボットの動歩行などは、2足を平行にセットする場合の合理性もあります。 *その時は股関節の可動がコンパス型になるときと、クランク型で前後に動くときなど、別のメカニズムが関係します。 ただし、直進安定性は上がりますが、左右への方向転換能力が落ちるはずです。要は、足をタイヤのように使うなら平行足でも効率よく動けます。 また、別の原理でヒザを平行にする伝統歩行(すり足系)の原理もあります。 室伏長官が説明されています。 https://www.facebook.com/share/r/1B1xx3puKT/
永野 真治さん
常足歩行の原理を教えて頂きありがとうございます🙇♂️ 5期の【体芯力】講座で、足の骨格構造で踵を二分割にして捉えるということを学ばせてもらいました。 踵の骨(踵骨)は、足の外側にあるのでそこ(強い部分)から着地するのが構造上、理に適っているという説明で、 今までは曖昧だったいわゆる踵〜小趾球〜母趾球という体重移動(COP)が、明確に獲得出来るようになったのですが、 今回の田代さんの以下の説明は、それを上回る感覚がありました。 ↓↓↓ ============== 左右は2本足で立つことでブレーキをかけます。 ※片足になった瞬間、内側に倒れます。 つまり人間の足は構造的に内側前方に倒れるように設計されています。だから母指球は最後に体重を受け止められる強さを持ちます。 =============== ※印を付けさせてもらった 前方へ振り出す脚を上部(股関節)から内側に少し倒すようにして歩くと、 骨盤から足の指先までの全ての部位が上手く連動してる様な感覚がありました! この感覚を活かすと「膝腰同側歩行」がさらにスムーズになり、骨盤の回旋運動を強化することで、 歩行スピードを上げる「コアストレッチウォーキング」への移行もラクに出来そうです! 僕は、自分でカラダの細かい感覚は凄く鈍いと思っているのですが、 「脚を内側へ倒す」という、至ってシンプルで簡単な動きで、感覚がこうも変わるものなのかと驚きました! カラダは、細部の動きを変えることでカラダ全体に影響を与えることもありますが、 今回はその反対で、大きな動作(脚を内側に倒す)を意識することで細部(足の指)までが上手く連動出来た感じでした✨ お陰様で新しい感覚がまた一つ獲得できました🤗 ありがとうございます🙇♂️
