行き詰まったセッションの手立てを教えてください!②(2024/1/6)

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質問者:小野 瑞季さん

12月20日の記事「行き詰ったセッションの~」の続きです。

お客様の状態:片脚開脚で左に倒すと、右腰が突っ張る

昨日セッションがあり、ローリング・ライク・ア・ボールと寝返りが一番効果がありました✨

前庭覚、背中のマッピング、手からの情報伝達が改善に繋がったのだと思います!ありがとうございます!

可動域が出たことと、前回は可動域アップしたのを自己認識できていなかったのが、今回は自分でも分かるようになったのが大きな収穫です!!

ですが、腰の突っ張り感を完全には取ることはできませんでした…。

動画のBeforeの様に、ゆっくり倒しても消えませんでした。

この動きに拘りすぎという気もしているのですが、ご自身の感覚が繋がってきたのでもう少しアプローチしたいと思っています。

今回動画を取りましたので、

・この方の問題点

・最優先でアプローチすべき場所、方法

を教えていただけましたら幸いです🙇‍♀️ よろしくお願いいたします🙇‍♀️

Before

After


回答者:久場さん

お疲れ様です🙇‍♀️ 3期生の久場です。

今までの経過も拝見させていただきました!

Before/Afterで骨盤、脊柱の動きが良くなっていますね!

Afterの動画の動きで右腰部の張り感がありますが、足底からの刺激で立位では改善したんですね😊

拝見して気になったのが、

・骨盤挙上・下制の動きはどうか

・腰方形筋の硬さはないか ということです。

骨盤を挙上・下制(上下に振る)動きを司るのは腹斜筋や腰方形筋です。

これらの筋力が不足してたり、日ごろ動かさないことで硬くなっていたりすると、骨盤の動きが悪くなります。

下位肋骨の動きは出ているように感じましたが、骨盤からの上行性の動きはどうなっていますか?

左に体を倒すのであれば、右骨盤下制の動きも必要だと思いますが、その動きが制限されての腰部の張りなのではないかと考えます。

そのため、四つ這いでの側屈運動で骨盤挙上・下制の動きが見てみたいです。

あと確認して頂きたいことは

・上位肋骨の硬さ

・右前鋸筋、小胸筋の硬さ

・肩が前方変移していないか

・前腕の張り感  です。

右肩甲骨が外転方向になって常に右腰部の後弯があるとなると、この方のお仕事も気になります。

事務作業でよくマウス使う方なのかと推測していますが。

以前自分が担当した患者さんで、右前腕と前鋸筋周囲の硬さが腰部の張り感・痛みに繋がっている方がいらっしゃいましたので確認してみていただきたいです。

評価で服の皴を見ることもありますが、右の肩甲骨周囲は皴があまり出ていないように見えるので、内転内側方向への動きに制限があるのかなと感じました。

小野さん

この上ない詳細な分析を、ありがとうございます!

気付けていなかった部分や目の付け所が非常に勉強になります🙇

〇右骨盤下制の動きについて

→腰椎の力みを取ることばかりに注視していて、腰方形筋と骨盤下制について見落としていました。

次回、「四つ這いでの側屈運動」の動画撮ります。

骨盤挙上、下制の動きに注目して見てみます!

〇右肩甲骨の内転内側方向への動き制限が、右腰部後湾に繋がることについて

→肩甲骨の内外転に関しては、全く気付けませんでした。かなり左右で差がありますね!

洋服の皺で見るの、とても分かりやすいです!

この方、殆どリモートワークで1日12時間以上パソコン使われている方です。マウスも使っていらっしゃると思います。

前腕と前鋸筋が、腰部の張り痛みに繋がることがあるのは、目から鱗です。次回「前腕の張り感」チェックしてみます!

・手首八の字回しで、どうしても肘が動いてしまうこと

・指回しで指が突っ張ってしまって、動きがカクカクしてしまうこと が確認できているので、前腕の張り感がありそうな気がします。

また結果の報告と相談をさせていただきます。

ちなみに久場さんは、この様な分析は、ポイントを抑えるとその場の動作で見えるようになるものなのでしょうか?

併せて触診もすると分かりやすくなったりするのでしょうか?

私は取り合えず毎回動画を撮って、何度も見て気付けるようになりたいと思いました。 分析がすごすぎて、変な質問ですみません。

久場さん

僕は可能であれば、動画はなるべく撮るようにしています。Before/Afterをコマ送りで分析したりもよくしています。

触診ができるのは1番ですね!

触診したら、どう変化するか、触った局所以外の確認をしたりもよくしていて、続けていくと体の特徴からの傾向がわかってくる感じがします!

あとは、お客様の日常生活をイメージして、実際の体や動きに繋げたりしますね。

日常生活や生活習慣が不調に繋がってるケースが多いと思うので、問診などから深掘りします!

小野さん

触診が大切なのですね!!

動画で分析を積み重ねながら、お客様の生活習慣と繋げて考えることを大切にしたいと思います🙇‍♀️

ありがとうございます。

回答者:田代さん

ケーススタディ中に失礼します。

前庭覚刺激で、パンダゴロゴロ(ローリング・ライク・アボール)の刺激が強すぎて動作が硬直する事例 + 柔術トレーニングのムーブで改善するうちの生徒の事例です。(以前も紹介したでしょうか?)

https://drive.google.com/file/d/1AqMmaGOITf5EtV_h20NAn8OfGk8p0d1R/view?usp=drivesdk

解除に成功している動きは、両手両足が床についている状態(次の動画・3分44秒から)です。

この動きに限らず、柔術トレーニングのマット系運動(ムーブ)は、前庭覚刺激に有益な動作が多いと思います。

事例相談中、失礼しました。

*久場さんのコメントがすごすぎて勉強になります。

小野さん

動画まで、ありがとうございます!

以前にもご紹介いただいていたものを見逃しておりましたら、申し訳ございません。

両手両足からの情報で解除ができるパターン、この様な動き方もあるのですね!! 「前庭覚刺激+手足を床に着いた状態」の動きは何を行おう、と迷っていた所でした。

ゴロゴロ寝返りですと、手の平は床に着けるのですが、足裏が着けないことが懸念点かもしれない、とやってみて気付きました…。

教えていただいた

・壁に手を着いて前屈

・柔道トレーニング

試してみます!!

回答者:近藤さん

久場さんの視点が自分では見えていなかったので、とても勉強になります!

自分ならの視点ですが、気になったところをコメントさせていただきます。

・一つ目の動画で「頚部の可動性と力感」が気になりました。

頭頚部の可動性が低いことで、腰部の動きが出ていない可能性を考えました。

寝返りの動きで改善してきているなら、寝返りのバリエーションの運動もあります。

・側臥位でのトランクローテーション

・ローリングでの分節運動

・仰向けから横向きに横を縮めていく運動

もしできればですが

・スーパーマンで横にコロコロ(腹圧の剛性を高めるために)

直接的ではないのですが、もし骨盤周りのアプローチで逆に症状が出てしまう場合はこういう寝返りのバリエーションを試していただくといいかなと思います。

小野さん

色々なアプローチ方法のアドバイスを、ありがとうございます!

近藤さんの仰います通り、頸部の力感がかなりありますね…。

呼吸の時もどうしても頸部に力みが入ってしまい、手立てを迷っていました。

胸椎、脊椎、骨盤のアプローチで頸部の改善に繋がるのかなと思っていました。

頸椎側屈の制限は、舌回しで改善したのですが、屈曲と伸展は変化が出ませんでした。

以前、骨盤を色々な方向に動かしてみたのですが、腰の張り感に変化が出なかったので、

・側臥位でのトランクローテーション

・ローリングでの分節運動

・仰向けから横向きに横を縮めていく運動 をやってみます!

スーパーマンで横にコロコロに繋げられるようにお伝えしてみたいと思います。

回答者:亮司さん

四つ這いでの頚部の力みと脊椎の上から下へ、下から上へ動作の流れの作り方自体としての経験値が無さそうだなと思います。

掌の力み、特に親指、人差し指の力みと前腕と掌の位置関係がズレてますね。

手の置き方自体が多分ベタッと掌のアーチが潰れた状態で置いていると思います。(掌にアーチを作って置く)

あと右足の片足開脚で側屈する際に足首をくるくる動かしてたのが妙に気になりまして、足のアーチも落ちてるんじゃない?と思いました。

末端の不具合って体幹部に強く影響するので、その辺りも見ておく必要がありそうです。

小野さん

ありがとうございます!

この方、足首の可動域が高いのに操作性が低く、足首が緩い印象です。

自然な立位で、確かに足裏アーチが落ちています。

アプローチ方法を4期講座で質問させてください。

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