腰痛(パーキンソン病・人工膝関節・腰椎側弯)の方へのアプローチのアドバイスを求む!(2024/4/26)

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質問者:高野さん

患者さまへのアプローチについてアドバイスをお願いします。

主訴:腰痛。
人工膝関節手術により脚長に左右差があり、それに伴い骨盤が傾斜。
骨盤の傾斜から腰椎の側弯が発生。これが主な原因と考えています。
(またパーキンソン病を患っており、投薬で進行を遅らせている状況)

脚長の左右差が顕著で、日常の動きで骨盤傾斜が促進される状態。
現在セルフケアとして脊柱ケア(座位キャット&カウ他)、眼球運動に継続してもらっていますが、効果的なアプローチを教えてください。

回答:田代さん
パーキンソンなど、医療上の所見も必要かと回答をためらっておりましたが、眼球運動の記載もあったので、根本治療ではなく痛みの緩和と残存機能の活用の視点でのご提案です。

痛みの改善

眼球運動

骨盤の傾斜、左右脚長の変化から歩行・立位では両目の水平位置がとれていない可能性が高いと感じます。 
つまり連動すべき左右のカメラが誤った位置にセッティングされているため、常に脳への視覚刺激負荷は高くなっている状態です。
一般的にビジョントレーニングの眼球運動の負荷は高いです。
記述から、眼球運動を試してるが大きな成果はない、と推測しています。 
そこで、同じ眼に対するアプローチであればパーミングをおすすめします。
抑制刺激により、痛覚や筋緊張の緩和が期待できます。
もし、パーミング後の眼についての左右の違い(視野の明るさの回復量の問いかけ、眼球の動き観察)が見取れると、から、身体の左右へのアプローチも把握しやすくなります。

②呼吸
緩和のケアとして深く吐く呼吸もおすすめです。
パーミングとともに、すでに取り組まれているキャット&カウとも相性は良いと思います。

③ボディマッピング
手足末端への軽擦によるボディマッピングも、痛み緩和に効果的です。

残存機能の活用

日常生活の改善としての歩行について、鈴木先生も参加されているなみあし(常足)歩行研究会での残存機能活用歩行理論です。
https://www.facebook.com/share/r/UeZQCKa7F9osBRSg
こちらの動画をご覧になれるでしょうか?
手前の小さな子供が半身のまま右腕を前にして歩いています。
片踏み、または右手前歩行(馬術用語)です。
ポイントは、傷めた足を乗り越える必要がない、本能的で自然な歩行の1つです。
びっこをひくのとは異なり、不思議な自然さがあります。
高野さん
的確なアドバイスありがとうございます。優先すべきは痛覚と筋緊張の緩和ですね。
さっそく自宅でのケアとして、パーミングと手足軽擦を取り入れてもらいます。
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