パニック障害に有効な体芯力的アプローチ(2024/7/9)

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質問者:大宅菜穂さん

お世話になります。
「パニック障害に有効な体芯力的アプローチ」はありますでしょうか。

心因性というか、内側を気にしているお客様です。
スワイショウなど体芯力体操や神経アプローチで「身体の変化がスゴイです」と外側は良い流れです。
私としては、気づいたらなんか調子がよいかも…な感じで変化が現れるとは思うのですが、なるべく早く適切にアプローチしたいと思い、亮司さんを始め、ご経験のある方、お知恵をお貸しください🙇‍♀️


【お客様の状況】
・小学生までは暗記など勉強はできるタイプだったが中学生から暗記をはじめ、読書など入ってこない、音読もどもるようになり、一気に成績が落ちた。
・光や音に過敏(←脳幹と思われ、パーミング実施。首の動きなど即変化)
・人混み、社会交流が苦手(←迷走神経か。眼と首の動き、横隔膜ストレッチなど呼吸実施。前屈など動作に力みが減るのを本人も自覚)
・感情コントロールが苦手。イライラクヨクヨしやすい。
・胃腸弱い。太ってお腹だけやたらパンパン。太鼓っ腹。
・営業職。運転時間がほとんど。

回答:鈴木亮司
メンタル面に関しては島皮質という内受容覚の部分が関係していて眼球運動、呼吸系(横隔膜ストレッチなど)が効果が期待できます。

他の部分に関してはまた追ってお伝えしますね。
大宅菜穂さん
ありがとうございます。

眼球運動も期待できるのですね。よかったです!引き続き、呼吸を含め、胸郭の動きを出す側屈、内臓反射も狙ってスワイショウなど体芯力体操、脳神経ワークを続けてみます。


島皮質に関して調べていたら、内受容覚の高さ⇄感情が敏感という結果が出た、という論文を見つけました。どちらにせよ、事象は脳からのトップダウンで起きていると確か記載があったので、やはり脳なのか、と感心してしまいました。笑

プラスで疑問というか、扁桃体と島皮質の繋がり、違いが分からなくなりました。。芯の巻で脳や神経に入るということで、今はのんびり構えていますが。

怒り不安などネガティブ系な感情を訴えられている方なので、扁桃体を思い出しマインドフルネスの瞑想、歩くとかも期待できるかも…と思い出したら、上記に陥った次第です😅
鈴木亮司
扁桃体と島皮質に関して論文が幾つかありましたが、関連性は認められているようです。

わかりやすい文章がありましたので転載致します


島皮質は体の状態の意識化をはじめ、前頭葉(認知)、頭頂葉(注意)、側頭葉(言語・聴覚)や帯状回(感情・認知)、扁桃体(感情)、視床(情報伝達)など幅広い脳領域と双方向的につながり、運動・認知プロセス、意思決定、知覚・情動など多くの機能に関与しています。そのため、脳卒中などで島皮質が損傷されると、さまざまな影響が出ることがわかっています。
例えば、脳卒中などで右島皮質が損傷されると、氷を入れた水に手を入れても、我慢できる時間が長くなるという研究報告もあります。これは、体が冷たいと感じても、右島皮質の損傷により、その情報が意識化されないからだと考えられます。また、右島皮質が損傷すると、禁煙の達成率が約80%にも及ぶといった報告もあり、「たばこを吸いたい」という情報がブロックされていると考えられます。
さらに島皮質は、近年の研究により予期・予測にも大きく関与していることがわかっています。
以上


同じ感情を扱う部位として同じように考えても良いのかもしれません。

また島皮質の処理は前庭覚でされるとされているので、その関連からか菱形体操のように上に伸びる動きと側屈運動が島皮質のドリルとして紹介されています。
大宅菜穂さん
論文ありがとうございます🥹
関係性、そして島皮質の役割・働きが多様であること、分かりやすいです!

ひとまず島皮質も扁桃体も相互作用し合うと考えて、どちらにも有効なワークや菱形体操を実施してみます。

お忙しいなか、いつもありがとうございます。
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